読書感想を書かなくなった

一時期、読んだ本はすべて感想をWebに記録していた。感想というかレビューというか。

パニック障害の状態の時はとても文章なんて出てくる状況ではなかったことと、本を読む暇が無いくらい忙しかったこともあり、滞ってしまった。

 

もともと感想はインプットしたものに対して形のあるアウトプットを作る練習として行っていた。時間が経つと客観的に見られるようになるもので、これらの記録を改めて見てみると何ともイヤ~な気持ちになる。

というのも批判的なものというか上から目線というか、他人の生産したものに対してよくもまあ偉そうにそう言えるね、という意識が先に立った。感想を書いている当時もそんな意識はあったが、今はもっと自分のことのように感じる。それもきっと自分の仕事が大勢の目に触れてフィードバックをもらうような立場になったからだ。

批判をするのはいい、感想を正直に書くのもいい、でもそれをやるのは自分がちゃんとアウトプットを作ってからだ。そうでないとだれかのアウトプットを批判するという行動が身体に染みついてしまう。これは意識的であれ無意識的であれ、精神や身体が学習してしまうものだ。他人に対していつも後出しじゃんけんにならぬよう、しばらくは自分のアウトプットに集中してみる。