インターネットネイティブ

小寺信良「ケータイの力学」:
バイト炎上(1)
http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/1308/19/news021.html

 

 彼ら彼女らは丁度年齢的に、ケータイで人とつながることを覚え、そこからスマートフォンへ移行した世代だと考えられる。ケータイ時代のコミュニケーションは主にメールであり、せいぜいプロフやホムペの掲示板である。これらはインターネット技術を使ってはいるが、PCベースのインターネットとは隔離されており、利用するサービスも乱立状態で、ユーザーは比較的拡散していた。

 すなわち仲間しか見にこない、自分たちだけでこっそりグループを作っているという感覚になりやすかった。実際には第三者が見ようと思えば見えるのだが、当時は写真を広く共有するといったことが習慣的に行なわれておらず、今回のような事件には繋がりにくかった。

 その感覚を持ったままでスマートフォンに移行し、同じ仲間でTwitterなりFacebookの参加者が多くオープンなSNSでグループを作る。写真投稿も簡単で、文章を書くよりも手間がない。写真で遊ぶ、という感覚を覚えていく。

Twitter炎上系の記事では一番腹落ちの良かった記事。

ネットに対する感覚は若者と30,40代と50代以降ではずいぶん考え方が違うのだろう。

年寄りはそもそもそういうものに触れないし、ネットの進化とともに過ごした世代は混沌としたweb1.0を過ごしている時期もあり、社会人としてのコンプライアンス感覚も身についているので、所属している組織の格を落とすような真似はそうそうしない。

若者はWebによりつながりを得てきた世代だ。仲間内でのコミュニケーションは基本的に携帯だし、お手軽に情報を共有してきたのだろう。そういう背景を理解すると若者の浅はかと見える行動も理解できる。