脳機能障害と呼ぼう

リアル30's “生きづらさ”を理解するために

リアル30's “生きづらさ”を理解するために

 ttp://www.amazon.co.jp/dp/4620321583

この本の中にこんな表現がある。

うつを「心の病」なんてあいまいな言葉で片づけずにちゃんと脳機能障害と言い切った方がいいのではないか。


この意見には全く賛成だ。
「心の病」表現は心が強くありさえすれば防げる、自力回復できると誤解を招くからだ。誰しも日常生活で落ち込むことはある。そこで心を切り替えたり、本を読んだり、運動してなんとか苦しい思いをして立ち直る。このような経験から、落ち込みは努力や行動によって乗り越えられるという考えを得てしまうだろう。
うつはそのような日常の中の落ち込みとは異なる。多くはそこから立ち直ろうという意思すらエネルギーを向けられないくらい脳機能に影響を与えるので、ひとくくりに落ち込んだ時の対処法が効果があるとはいいづらい。それが「うつ病患者にがんばれと言うな」という通説に結びつく。
うつ病は気分がすぐれないのではなく、治療を要する病気であることを正しく理解してもらいたい。